賃貸保証料を払いたくない!拒否できる?回避策7つ+更新料(継続保証委託料)の対処法
筆者について
家賃保証会社の実務に長年携わり、審査・契約・督促フローまで現場で見てきた立場から、「現実に通る対処法」だけに絞って解説します。
「賃貸保証料を払いたくない…」「更新料1万円が毎年しんどい」
結論から言うと、賃貸保証料(初回保証料・更新料・月額保証料)を完全に“払わずに済ませる”のは基本的に難しいです。
ただし、状況次第で分割・猶予・更新料なしプランへの変更・保証会社不要物件への住み替えなど、負担を減らす/先延ばし/実質回避は可能です。
注意:「払いたくないから無視」は一番損します。督促が増え、保証継続が不安定になり、管理会社・大家との関係も悪化しやすいので、この記事の手順どおりに“交渉”してください。
Contents
- 1 先に結論:あなたの状況別「最短ルート」早見表
- 2 まず整理:賃貸の「更新料」と、保証会社の「更新料」は別モノ
- 3 家賃保証(保証会社)は義務?違法?
- 4 賃貸保証料はいつ発生する?(初回・更新料・月額の違い)
- 5 賃貸保証料を払わないとどうなる?(“無視”が一番損)
- 6 賃貸保証料を払いたくない場合の対処法(回避策7つ)
- 7 保証委託料(賃貸保証料)は返ってくる?原則返金はない
- 8 賃貸保証料の相場はいくら?(初回・更新・月額)
- 9 連帯保証人がいれば、保証会社はいらない?
- 10 コピペで使える:賃貸保証料(更新料)の分割・猶予 交渉テンプレ
- 11 よくある質問(FAQ)
- 12 まとめ:賃貸保証料は「無視」ではなく“交渉と設計”で負担を潰す
先に結論:あなたの状況別「最短ルート」早見表
| 状況 | 最短で揉めにくい対処 | やってはいけない |
|---|---|---|
| 今月きつい(払えない) | 分割→無理なら猶予(支払日提示) | 無視/連絡を断つ |
| 毎年の更新料が嫌(払いたくない) | 更新料なしプランへの変更相談 | 勝手に「解約」宣言 |
| 保証会社自体が嫌 | 保証会社不要物件へ住み替え(逆算必須) | 更新日を超えてから動く |
この記事でわかること
- 賃貸保証(保証会社)は義務?違法?
- 賃貸保証料を払わないとどうなる?(強制退去の現実)
- 賃貸保証料を払いたくない人の回避策7つ(分割・猶予・商品変更・住み替え等)
- 更新料(継続保証委託料)のタイミングと対処法
- 保証委託料は返ってくる?(原則返金なし)
- 家賃保証料の相場(初回・更新・月額)
- 連帯保証人がいれば保証会社はいらない?
- コピペで使える交渉テンプレ(分割・猶予)
- FAQ+構造化データ(関連質問対策)
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まず整理:賃貸の「更新料」と、保証会社の「更新料」は別モノ
- 賃貸借契約の更新料:大家(貸主)に支払う(地域・物件で差が大きい)
- 保証会社の更新料:保証会社に支払う(継続保証委託料・年間保証料。多くは年1回/1万円前後)
この記事は保証会社に払う「賃貸保証料(初回・更新・月額)」の話です。
※名称は会社により「更新料」「年間保証料」「継続保証委託料」など様々ですが、意味はほぼ同じです。
家賃保証(保証会社)は義務?違法?
結論:家賃保証(保証会社)の利用は法律で義務ではありません。ただし現実は、物件の契約条件として「保証会社加入必須」になっているケースが多く、条件なら「その物件を借りるために必要」になります。
- 義務ではない(=全物件で必須ではない)
- ただし「入居条件」なら、拒否はほぼ難しい(別物件を探す方が早い)
- 物件によっては「連帯保証人+保証会社」の併用もある
賃貸保証料はいつ発生する?(初回・更新料・月額の違い)
初回保証料:契約時に一度かかる
契約時(入居前後)にかかるのが初回保証料です。見積もりに入っていることが多いです。
更新料(継続保証委託料):入居日(保証開始日)基準で来ることが多い
更新料は、入居日(保証開始日)から1年で発生するパターンが多いです(会社により1年or2年)。
月額保証料:毎月かかるタイプもある
家賃と一緒に引落されるなど、毎月かかるプランもあります。
賃貸保証料を払わないとどうなる?(“無視”が一番損)
1)督促が来る(SMS→電話→書面)
未払いなら督促が続きます。最近はSMS請求も増えています。
SMS請求が不安な人へ
詐欺が心配なら、契約書の会社名・請求名目(更新料/継続保証委託料)・支払先(収納代行)を照合し、管理会社に確認してください。SMSのリンクを即タップするのは避けましょう。
2)保証が止まる/継続不可になる可能性
更新料や月額保証料は、保証継続の条件になっていることが多いです。未払いが続くと保証継続ができない扱いになり、管理会社・大家側が困ります。
3)「すぐ強制退去」にはなりにくいが、最終的に詰む
保証料1回の未払いだけで、即日強制退去…は現実的に起きにくいです。
ただし賃貸借契約で「保証会社加入を維持すること」が条件の場合、代替案を出せないとトラブル化します。
賃貸保証料を払いたくない場合の対処法(回避策7つ)
✅ いま払えない/払いたくない人へ(最短で通す文面にします)
分割/猶予/更新料なしプラン相談…あなたの状況に合わせて交渉文を作成します。
回避策①:分割払い(最優先で聞く)
「一括が厳しい」なら、まず分割を相談してください。最も揉めにくい方法です。
回避策②:支払期限の猶予(“いつ払えるか”を提示)
猶予は「お願い」ではなく計画の提示がポイントです。給料日など日付を切って伝えます。
回避策③:更新料なし(または軽い)プランへ変更できないか確認
保証会社の料金設計は大きく次の3パターンです。
| タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 初回安い+年1回更新料 | 初期は軽いが、長く住むほど累計が増える | 数年で引っ越す可能性がある |
| 初回高い+更新料なし | 最初に多めに払うが、その後の更新料がゼロ | 長く住む前提(5年以上) |
| 月額型 | 毎月数百〜千円、更新料は無し/少額 | 初期費用を抑えたい |
コスト比較の考え方
「初回4万円+年1万円」vs「初回8万円(更新料なし)」なら、差が埋まるのは約5年目。
長期居住なら“更新料なし”が得になることがあります。
回避策④:管理会社/大家に「負担の見直し」を交渉(通る確率は高くない)
通る確率は低め。ただし言わないとゼロです。
回避策⑤:住み替えで回避(更新日から逆算が命)
更新料が入居日基準なら、1日でも過ぎたら払い損になりやすいです。
重要:退去には「解約予告期間(多くは1〜2ヶ月)」があります。更新日から逆算して退去連絡が必要です。
回避策⑥:支払えない事情があるなら“先に相談”して信頼を守る
事情があるなら放置せず先に連絡。「払えない」より「いつ払える」「いくらなら払える」の方が話が進みます。
回避策⑦:状況別に最適解を作る(プロに丸投げでOK)
契約形態(保証プラン/大家の方針/管理会社の強さ)で最適解が変わります。交渉文を整えるだけで通りやすさが変わります。
保証委託料(賃貸保証料)は返ってくる?原則返金はない
結論:保証会社に支払った保証料(保証委託料)は、原則として返金されないと考えてください。
例外になりやすいのは、入居前キャンセルなど「保証が開始していない」ケースです。
賃貸保証料の相場はいくら?(初回・更新・月額)
| 種類 | いつ払う? | 相場の目安 |
|---|---|---|
| 初回保証料 | 契約時 | 総賃料の50〜100%が目安(プラン/審査で変動) |
| 更新料 | 1年または2年ごと | 1万円前後が多い |
| 月額保証料 | 毎月 | 総賃料の1〜2%(プランにより幅あり) |
→ 料金の考え方を深掘り:賃貸保証会社の費用相場まとめ
連帯保証人がいれば、保証会社はいらない?
結論:物件・管理会社の方針次第です。連帯保証人がいても保証会社加入が条件の物件は普通にあります。
- 保証会社のみ:連帯保証人不要(最近多い)
- 連帯保証人のみ:少数派
- 併用(連帯保証人+保証会社):条件が厳しい物件で起こる
保証会社を避けたいなら、最初から保証会社不要物件を狙うのが現実的です。
コピペで使える:賃貸保証料(更新料)の分割・猶予 交渉テンプレ
テンプレ①:分割をお願いする(保証会社宛)
お世話になっております。契約者の◯◯(氏名)です。
賃貸保証料(更新料/継続保証委託料)の支払いについてご相談です。
現在一括での支払いが難しく、◯回の分割(例:2回/3回)でのお支払いは可能でしょうか。
支払い予定は、第1回:◯月◯日/第2回:◯月◯日(必要なら第3回も)を予定しております。
可能であれば手続き方法をご案内ください。よろしくお願いいたします。
テンプレ②:支払期限の猶予をお願いする(保証会社/管理会社宛)
賃貸保証料(更新料)の支払いについて、現在すぐの支払いが難しい状況です。
◯月◯日(給料日/入金日)には必ず支払いますので、期限の猶予をご相談できますでしょうか。
ご迷惑をおかけし申し訳ありません。対応方法をご教示ください。
よくある質問(FAQ)
- Q. 家賃保証(保証会社)は義務ですか?
- A. 法律で義務ではありません。ただし物件の契約条件として「保証会社加入必須」になっている場合、その物件を借りるには必要になります。
- Q. 賃貸保証料を払いたくない場合、拒否できますか?
- A. 契約条件なら拒否は難しいです。代わりに「分割」「猶予」「更新料なしプランへ変更」「保証会社不要物件へ住み替え」など“負担を減らす方法”を選ぶのが現実的です。
- Q. 賃貸保証料(更新料)を払わないとどうなりますか?
- A. SMS/電話/書面で督促が続き、保証が止まる/継続不可になる可能性があります。管理会社・大家との関係悪化にも繋がるため、無視せず相談が安全です。
- Q. 賃貸保証料だけで強制退去になりますか?
- A. 直ちに強制退去は起きにくいですが、賃貸借契約で「保証加入維持」が条件の場合、代替案がないとトラブル化します。放置せず相談してください。
- Q. 保証委託料(賃貸保証料)は返ってくるものなの?
- A. 原則として返金されないと考えてください。例外は、入居前キャンセルなど「保証が開始していない」ケースが中心です。
- Q. 保証会社の料金は毎月いくらですか?
- A. 月額型の場合、総賃料の1〜2%前後が目安です。初回型や更新型もあるので、見積もりの内訳で確認しましょう。
- Q. 連帯保証人がいれば保証会社はいりませんか?
- A. 物件・管理会社の方針次第です。連帯保証人がいても保証会社加入が条件の物件はあります。保証会社を避けたいなら保証会社不要物件を狙うのが現実的です。
まとめ:賃貸保証料は「無視」ではなく“交渉と設計”で負担を潰す
- 賃貸保証料は原則支払い対象。まずは契約書と見積もりの内訳を確認
- 払いたくない/払えないなら「分割」「猶予」を先に相談(無視は最悪)
- 長期居住なら「更新料なし」への変更が得になることも
- 回避目的の退去は“更新日から逆算”が必須(解約予告期間に注意)
- 保証会社を避けたいなら「保証会社不要物件」狙いが現実的
✅ 最後に:いまの状況で「どう言えば通るか」だけ知りたい人へ
分割・猶予・商品変更・住み替え判断まで、あなたの条件で最短ルートを作ります。
※本記事は一般的な情報提供であり、個別事案の法的判断を行うものではありません。契約内容・地域慣行・物件ルールで結論が変わるため、不安な場合は管理会社・保証会社・専門家へ確認してください。