賃貸保証会社の独立系を業歴15年以上のプロが解説！

【審査が甘い？】独立系家賃保証会社とは？メリット・注意点を実務経験から徹底解説

「審査に通るか不安…」「自己破産してるけど賃貸に住める？」
そんな不安を抱える方にとって、強い味方になり得るのが独立系家賃保証会社です。

家賃保証コンサルタント

本記事では、家賃保証の現場を15年以上経験してきた筆者が、独立系保証会社の実態・審査の通りやすさ・注意点を徹底解説します。

業界の再編が進む今だからこそ、選び方を間違えないためのリアルな情報をお届けします。

第1章｜独立系家賃保証会社とは？その特徴とルーツ

独立系保証会社とは、信販系（JCBやオリコなどの大手クレジット会社系列）とは異なり、特定の金融機関や不動産グループに属していない保証会社のことを指します。

もともとは「消費者金融」がルーツ

実は、多くの独立系保証会社は、もともと消費者金融からの業態転換によって誕生しました。

消費者金融としての督促スキルやリスク管理能力を持ち合わせていたため、家賃保証事業に参入しやすく、柔軟な審査体制を取ることができました。

信販系との大きな違いとは？

信販系保証会社は、クレジットカードの信用情報（CIC・JICCなど）に基づいて厳格な審査を行います。

一方、独立系保証会社は過去の金融事故（自己破産・任意整理・クレジット事故など）を審査対象外としていることが多く、より「現時点での支払能力」にフォーカスしています。

【違いを表にして比較】

このように、独立系は「過去に不安がある方」「スピードを重視したい方」には、非常に心強い存在なのです。

第2章｜なぜ独立系家賃保証会社は審査が通りやすいのか？

独立系保証会社の最大の特徴は審査が比較的やさしいという点です。

「過去に自己破産した」「クレジットカードを滞納した経験がある」など、信販系保証会社であれば即NGになるようなケースでも、独立系では通過する可能性が高くなります。

自己破産や任意整理が審査対象外

信販系保証会社では、信用情報機関（CICやJICC）を確認し、金融事故歴があると原則として審査に通りません。

一方、独立系は信用情報を参照しないか、重視していないため、自己破産や任意整理、債務整理を行った方でも「現在支払いができるかどうか」が評価基準となります。

これは、もともと消費者金融の回収ノウハウを持っている会社が多いため、「審査通過者のリスク管理」には自信を持っているからです。

督促に強いからこそ、審査は柔軟に

現場で実際に見てきた経験からも、独立系保証会社は「とにかく入居を決めさせる」ために審査を柔軟に運用していることが多いです。

督促対応のスピードや回収手段に強みがある分、「まずは契約させて、滞納が出たら厳しく対応する」という運用方針が実際に取られていました。

【実務経験】現場でよくあったこと

• ・自己破産後すぐでも、緊急連絡先さえしっかりしていれば審査通過
• ・収入証明を取られないことが前提で、実収入より少し盛って申告する工夫も
• ・独立系は「スピード重視」、申込書をFAXして10分でOKが出るケースも多数

このように、独立系の柔軟さは過去に傷がある方の“最後の砦”になっているのです。

第3章｜独立系保証会社のデメリットと注意点

独立系家賃保証会社は「審査が通りやすい」反面、いくつか注意すべきデメリットも存在します。

督促対応が厳しめ

前章でも触れた通り、独立系保証会社の多くはもともと消費者金融のノウハウを持っているため、督促業務に強い＝厳しい傾向にあります。

支払い遅延が発生した場合、以下のような対応が現場では実際に見られました：

これらは「最初に審査が通っても、入居後に厳しい対応を受ける可能性がある」ことを意味します。

柔軟性や交渉の余地が少ない

信販系保証会社では、滞納があっても「一度目は督促文のみ」「再三の連絡で徐々に対応」というケースもあります。

しかし、独立系では1回目の滞納から本格的な督促に発展することも珍しくありません。

【体験談】丁寧に対応したことで信頼関係が築けた例

実務上、「電話にきちんと出る」「正直に状況を説明」「支払い意思を伝える」といった対応をした入居者には、督促担当者も比較的柔らかく対応してくれる傾向がありました。

一方で、「電話に出ない」「嘘をつく」「逃げる」行動を取った入居者は、訴訟・強制執行まで発展したケースもあります。

保証会社は敵ではありません。支払えない状況でも正直に、誠意を持って対応することが非常に重要です。

この章のポイント：

第4章｜独立系保証会社の今：業界の勝ち組と淘汰の現実

独立系家賃保証会社の業界は、ここ数年で勝ち組・負け組の二極化が進んでいます。

勝ち組：市場をけん引する主要7社

現在、勢いのある独立系保証会社は以下のような企業です。

• 日本セーフティー
• 全保連
• Casa（カーサ）
• 日本賃貸保証（JID）
• エルズサポート
• フォーシーズ
• ジェイリース

これらの会社は審査スピードや対応力に定評があり、代理店契約をする不動産会社も年々増加しています。

淘汰される中小保証会社：その特徴と末路

一方で、中小の独立系保証会社では、事業継続が難しくなるケースも増えています。

特に、家賃を立て替えた後に督促業務が厳しくなるという特徴が見られ、以下のような傾向が実務上ありました：

• 立替後すぐに強い口調での督促開始
• 入居者に対し支払いスケジュールの交渉すら通じない
• 余裕のなさから「早く出てください」と退去を促す

このような対応をされた入居者は、精神的にも追い詰められ、早期の契約解除や強制退去につながることもあります。

保証会社の余裕＝督促の柔軟さ

実務経験からも、資本力がある保証会社ほど督促が柔軟というのは間違いありません。

たとえば：

• 大手保証会社 → 分割相談にも乗る・柔らかい対応
• 負け組中小会社 → 冷淡な対応・即法的手続きの話をされる

そのため、「審査に通るから独立系なら何でも良い」ではなく、会社ごとの“督促文化”を見極めることが、安心した入居生活に直結します。

第5章｜独立系保証会社を選ぶべき人の特徴と選び方

独立系保証会社は、すべての人にとって最適とは限りません。「どんな人に向いているのか？」を把握することで、審査通過だけでなく入居後の安心感も得ることができます。

こんな人には独立系が向いています

信販系が向いているのはこんな人

• 信用情報が問題なく、安定収入がある
• 家賃滞納などの過去が一切ない
• 支払いに遅れがなく、丁寧な生活をしている

【実務視点】現場で見た選び方の成功例

あるケースでは、自己破産して間もない方が独立系の保証会社を指定することで、問題なく審査に通り入居できました。

反対に、過去に滞納があるのに「信販系しか使えない物件」で申し込んでしまい、何度も審査に落ちて入居できなかった方もいます。

選べるなら、保証会社の種類を確認しよう

申込時に「保証会社を選べるかどうか」を確認することは非常に大切です。
不動産会社によっては複数社と提携しており、相談すれば柔軟に対応してくれる場合があります。

そのため、信用情報に自信がない方や不安な事情がある方は、必ず独立系保証会社を指定する意志を伝えるようにしましょう。

家賃保証コンサルタント

※特に「信販系で落ちた後に独立系に切り替える」ことができれば、再チャレンジの道が開けます。

まとめ｜独立系家賃保証会社は“選べば強い味方”

独立系家賃保証会社は、過去に金融トラブルがある方や、急いで入居したい方にとっては非常に心強い存在です。

ただし、「通りやすい＝万能」ではなく、滞納時の督促が厳しめである点などをしっかり理解しておく必要があります。

本記事を通じて、あなたがより安心・納得のいく賃貸契約ができる一助となれば幸いです。

【関連記事】合わせて読まれている記事

• 家賃保証会社の審査内容と確認ポイント
• 保証会社不要物件のメリットとデメリット
• 2025年版 家賃保証会社ランキング
• 保証会社の解約・終了時の注意点まとめ

▶ よくあるQ&A：独立系保証会社にまつわる疑問解消

Q. 信販系と独立系のどちらを選べば良い？

A. 信用情報に不安がある方は独立系一択です。

Q. 家賃滞納後はどうなる？

A. 独立系は早期に督促・回収行動に出る傾向があります。

Q. 審査スピードは早い？

A. 最短10分〜当日中に結果が出ることもあります。

—— 今後も安心してお部屋を借りるために、必要な情報を正しく備えましょう。

【入居前チェックリスト】審査通過後にやるべきこと

• □ 緊急連絡先に了承を取ったか？
• □ 申込書に誤記載はないか？
• □ 保証会社からの電話にすぐ出られる状態か？
• □ 家賃の支払日・方法を確認したか？
• □ 契約書の保証期間や更新料を確認したか？

【保証会社別：督促対応の傾向まとめ】

【体験談コラム】保証会社の“リアルな現場”から伝えたいこと

家賃保証コンサルタント

15年以上現場で見てきて一番感じたのは、「最初にきちんと連絡を取れる人」は督促されても信頼され、解決に向かいやすいということです。逆に、逃げる・嘘をつく・連絡を絶つ——これは保証会社が最も嫌がる対応です。 この記事を読んだあなたには、ぜひこの「姿勢」を持っていただければと思います。