賃貸保証会社の更新料や保証料は日割りで返金される?業歴15年がホンネで解説!
賃貸物件では、賃貸保証会社に加入するケースが年々増加しています。今では、ほとんどの不動産会社・管理会社・物件オーナーが保証会社を利用しています。
「これから賃貸に住みたい!」と考えている方は、ほぼ確実に保証加入が必要だと思ってください。
私も賃貸業界で15年以上、全保連・日本セーフティー・Casa・オリコ・JID など、さまざまな保証会社の審査や督促の現場に立ち会ってきましたが、入居者さんの負担は決して小さくありません。
具体的な費用はこちらで詳しくまとめています。
👉 賃貸保証会社の保証料・更新料の相場一覧
そして、保証に加入したあとは、毎年1万円前後の更新料がかかり続けます。これを知らずに入居して、後から
「え、まだ払うの!?」
と驚かれる方も非常に多いです。
更新料の詳しい記事はこちら
👉 賃貸保証会社の加入1年後に発生する更新料!払いたくない人への3つの対策!!
今回は、入居者さんから特に多い次の質問にお答えします。
- 賃貸保証料って返金されるの?
- 更新料は退去日によって日割りで戻ってくる?
- 支払わずに済ませる方法はある?
この“謎”を、業歴15年の実務ベースで全部解説します。
Contents
賃貸保証会社の更新料って日割り計算されるの?【結論:されません】
賃貸保証会社に加入すると、入居から1年後に「更新料(1万円前後)」が必ず発生します。これは保証会社の料金体系なので、避けられません。
更新料の相場:
▶ ほとんどの会社が 1万円前後
保証会社は更新月が近づくと、あなたの手元に請求書やSMS、メールなどで更新料の案内を送ってきます。
その通知を見て、「え!? またお金払うの?」と驚く方が本当に多いです。
【実例】1年未満で退去したら更新料は返ってくる?
読者の方から非常に多い質問です。イメージしやすいように具体例で説明します。
Aさんのケース
・2018年2月1日に入居
・保証会社にも加入
・2019年2月1日:更新料を支払った(1万円と仮定)
・しかし 1ヶ月後の2019年3月1日に事情があり退去
気持ちはものすごく分かります。私が現場で聞かれてきた質問でも、間違いなくTOP3に入ります。
更新料は“1年分まとめて前払い”という扱い
更新料 = 「これからの1年間、あなたを保証し続けるための契約料」
つまり、「1年分を前払いしている」という扱いなので、退去が早くても返金はありません。日割り計算という考え方自体がないのです。
この考え方は、全保連・日本セーフティー・Casa・オリコ・JID・フォーシーズなど、どの保証会社でも共通しています。
【結論】更新料は日割り計算されず、一切返金なし
極端な話、
更新料を払った「翌日」に退去しても返金ゼロ。
保証委託契約書の裏面にも「更新料は返金しない」旨の条文が、しれっと書かれています。これにサインしている以上、法的にも返金を求めるのはかなり難しいのが現実です。
私が現場で相談を受けてきた中でも、更新料が日割りで返金されたケースはゼロです。
この1日が命取りになるので、更新月は本当に要注意です。
賃貸保証会社へ支払った更新料の返金方法はある?
「契約書に返金しないって書いてあるし、万事休すでは?」
と感じるかもしれませんが、まったく可能性がないわけではありません。
① 交渉して返金を勝ち取る(難易度:高)
まず一つ目は、管理会社や保証会社に粘り強く交渉する方法です。
根気強く交渉できる方は、下記の記事で詳しく解説しています。
👉 賃貸保証会社の更新料を払いたくない方への3つの交渉術
ただし、ここでのポイントは、「日割りで返金してもらう」という話ではないということです。
・満額返金してもらえるか?
・まったく返金されないか?
このどちらかになるケースがほとんどです。
② 更新料がかかる前に退去する(難易度:低・最も確実)
もっとも現実的で、私がいつもお伝えしているのがこの方法です。
= 保証開始日(入居日)から1年になる前に退去すること
これは、自分自身の保証開始日(入居日)をしっかり把握しておいて、
「1年後の更新料支払い時期になる前に退去する」というシンプルな対策です。
更新料を請求されるタイミング前が重要!
例えば、3月1日に入居したら、翌年の3月1日に保証会社へ更新料を支払わないといけません。
しかし、翌年2月28日にお部屋を退去したらOKです。
いわゆる、一日でも更新日が到来していなければ更新料を支払う義務はありません。
これは「返金してもらう」という趣旨とは少し違いますが、そもそも支払わないで済ませるという考え方です。
この方法を取れれば、更新料1万円の損失を丸ごとカットすることができます。
賃貸保証料の日割り計算はあるのか?
賃貸保証料とは、保証加入する際に最初に保証会社へ支払う初期費用です。
入居時に「家賃の30〜100%」くらいをまとめて支払う、あの費用ですね。
よくある質問としては、
「家賃滞納をまったくしていないのに、部屋を退去するから返金してもらえない?」
「早期に部屋を退去することになり、ほとんど住んでいないから返金できない?」
といったお声です。
しかし、これらはいずれも返金理由には該当しません。
一度支払った賃貸保証料は、原則として二度と戻ってこないと考えてください。
お部屋の契約は全部終わっているのに、入居日前にキャンセルしたケースくらいです。
賃貸保証会社の保証開始日は「入居日」からなので、実際にお部屋へ住む前にキャンセルになった場合は、保証が開始していない=保証料の意味がないということで、返金に応じてもらえる可能性があります。
とはいえ、これはあくまで「レアケース」です。他にも考えられる方法については、下記の記事で詳しく書いていますので、宜しければこちらも参考にしてください。
まとめ|更新料も保証料も「日割り返金」は基本的に期待できない
賃貸保証会社へ支払う賃貸保証料や更新料は、決してバカにはできない金額です。しかも、その費用負担は入居者側が背負うのが、今の賃貸市場のスタンダードです。
しかし、まだまだ「入居者が支払うものだ!」が定着している昨今。入居者負担は簡単にはなくなりません。
賃貸保証料も更新料も、保証会社にとっては大事な収入源ですから、日割りで返金するという発想がそもそもありません。
だからこそ、
- 自分の入居日(保証開始日)を把握する
- 更新料が発生するタイミング前に退去するという選択肢を知っておく
- どうしても納得いかない場合は、交渉というカードもある
このあたりを事前に知っておくだけでも、無駄な出費を1万円、2万円と減らすことができます。
保証会社も保証会社で必死です。ですが、入居者も「知っているか・知らないか」で結果が大きく変わります。出来ることはしっかり実践して、少しでもお得に、そして快適な賃貸物件ライフを過ごしてください。
あわせて読みたい
🟥 更新料(1万円)
→ 日割り返金は一切なし
→ 支払い翌日に退去しても返金ゼロ
🟨 返金される唯一のケース
→ 入居日前にキャンセルした時だけ
🟩 払わずに済ませる方法
→ 更新日(入居から1年)前に退去する
(例:3月1日入居 → 翌年2月28日までに退去)
※ 業歴15年の実務でも「日割り返金」はゼロ件
🟥 結論:日割り計算は存在しません
→ 滞納ゼロでも返金なし
→ 早期退去でも返金なし
🟨 返金される唯一の可能性
→ 入居日前キャンセル
(保証が「開始前」のため)
🟦 知っていれば避けられる損
→ 保証開始日(入居日)を必ずメモ
→ 更新日の前に退去すれば1万円浮く