入居者が保証会社を自由に選ぶことは難しいのが現実です。しかし、「自分が加入する保証会社がどのような会社なのか」を知っておくことは、入居後のトラブル回避のためにも非常に重要です。
大手賃貸保証会社は、圧倒的な財務基盤による倒産リスクの低さはもちろん、コンプライアンス(法令遵守)を徹底しています。つまり、法に触れるような強引な取り立てや、不当な対応をされるリスクが極めて低いのです。
この記事では、業界歴15年の筆者が、よく耳にする「大手の賃貸保証会社」をピックアップし、その特徴と業界内での立ち位置を解説します。
- なぜ「大手」だと入居者も安心なのか
- 業界売り上げトップクラス「日本セーフティー」の強み
- その他、主要な保証会社(全保連・JID・ジェイリース等)の特徴
Contents
そもそも「大手の賃貸保証会社」とは?メリットは?
まずは、現在の賃貸市場でシェアを拡大している「大手」と呼ばれる会社について解説します。
結論から言うと、「売り上げが良い(シェアが高い)」=「多くの不動産会社から信頼されている」という図式が成り立ちます。
不動産会社や大家さんは、トラブルを嫌います。そのため、対応が悪かったり、経営が不安定な保証会社は自然と淘汰されていきます。現在生き残っている大手は、その厳しい競争を勝ち抜いてきた企業です。
入居者にとってのメリットは以下の通りです。
- 倒産リスクが低い:預けた保証料が無駄にならない
- コンプライアンス遵守:督促や対応が紳士的でルールに基づいている
- 更新手続きがスムーズ:システムが整備されており手間が少ない
「どうせ加入させられるなら、変な言いがかりをつけてこない大手が安心」。これが業界の常識となりつつあります。
業界トップクラスの売り上げ!『日本セーフティー』
賃貸保証業界で長年トップクラスの座に君臨しているのが『日本セーフティー』です。
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大阪に本社を置く、業界のリーディングカンパニーです。
特筆すべきは、その「柔軟な対応力」。
保証料は決して「激安」というわけではありませんが、不動産会社や大家さんからの信頼が非常に厚く、結果として多くの物件で採用されています。
審査に関しては、比較的通りやすい(柔軟性がある)部類に入ります。余程のネガティブ要素がない限り承認されるイメージですが、過去に日本セーフティーで家賃滞納事故を起こしている場合、審査通過は絶望的ですので注意が必要です。
全国展開しているため、どの都道府県で部屋探しをしても遭遇する確率は非常に高いと言えます。
なぜ日本セーフティーは不動産会社に選ばれるのか?
保証会社を選ぶのは、あくまで「貸す側(大家さん・管理会社)」です。
彼らが日本セーフティーを選ぶ理由は明確です。
- 業界の老舗であり、システムや対応が安定している
- 審査対象が広い(生活保護、外国籍、年金受給者などにも柔軟)
- 財務状況(決算書)を公開しており、企業としての透明性が高い
特に3つ目の「財務情報の公開」は、非上場企業が多い保証業界において、圧倒的な信頼感に繋がっています。「いつ潰れるかわからない会社には任せられない」という大家さんの不安を払拭しているのです。
他にもある!全国展開の大手賃貸保証会社一覧
日本セーフティー以外にも、業界を牽引する大手企業は存在します。上場企業も増えており、その社会的信用度は年々高まっています。
- 全保連(業界最大手の一角)
- Casa(カーサ)(東証上場)
- ジェイリース(東証上場)
- 日本賃貸保証(JID)(業界のパイオニア)
- フォーシーズ(最後の砦とも呼ばれる)
- ナップ賃貸保証
- リクルートフォレントインシュア
それぞれの会社に「審査が早い」「事業用物件に強い」「高齢者に優しい」などの色があります。
各社の特徴をワンポイント解説!
■ フォーシーズ
『フォーシーズ』は、業界内では「審査の最後の砦」として有名です。他社で審査落ちした人でも、フォーシーズなら通る可能性があります(承認率98%以上を謳うことも)。その分、管理はしっかり行われます。
参考:賃貸保証会社の審査がゆるい会社ランキング!(*一覧表付き!!)
■ ジェイリース
『ジェイリース』は、東証プライム市場(旧一部)に上場しており、その社会的信用度は抜群です。事業用(テナント)物件の保証にも強く、コンプライアンス意識が非常に高い企業です。
■ 全保連
テレビCMでもおなじみの『全保連』。知名度は抜群です。
最近では「初回保証委託料」を抑えたプランや、年更新料がないプランなど、入居者の初期費用負担を軽減する選択肢を提供しています。
まとめ:大手を選ぶ=「安心」を買うということ
「保証会社なんてどこも一緒でしょ?」「ただの掛け捨てでしょ?」
そう思う方も多いかもしれません。
確かに、何事もなければ入居者にとって「お金を払うだけの存在」に見えます。しかし、大手保証会社が普及したことで、以下のような恩恵も生まれています。
- 連帯保証人が不要になった
- 敷金・礼金0円の物件が増えた
- 督促のルールが厳格化され、怖い取り立てが減った
万が一、うっかり家賃を忘れてしまった場合。
大手であれば、まずは電話や通知で「事務的かつ紳士的」に連絡が来ます。いきなり玄関を叩かれたり、職場に怒鳴り込まれるようなことはコンプライアンス上あり得ません。
同じ保証料を支払うのであれば、法令遵守を徹底している大手保証会社の物件を選ぶほうが、入居後の精神的な安心感は段違いです。
物件探しの際は、不動産屋さんに「ここの保証会社はどこですか?」と聞いてみるのも、賢いお部屋探しのテクニックの一つですよ!
✔ 大手保証会社の比較をさらに深く知りたい方はこちら
この記事で「大手保証会社の安全性」を理解したら、次は各社の特徴や審査難易度を知っておくと安心です。あなたの状況に合う保証会社が見つかります。
【15年以上の実務経験からのアドバイス】
大手保証会社は「安心・安全」ですが、弱点がないわけではありません。実際の現場では、会社によって督促の厳しさや再審査の基準が大きく違います。
結論:あなたに最適な保証会社は“属性”によって変わるため、この記事で紹介した比較ポイントを押さえつつ、自分に合った会社を選ぶのがもっとも安全です。
もし「どこが通りやすいかわからない」「この保証会社で大丈夫?」という場合は、個別に相談いただければ、状況に合わせて最適な選択肢をご提案します。
✔ 審査が不安な方へ(プロが個別にアドバイスします)
「どの保証会社なら通るのか?」「今の状況で審査は厳しい?」など、個別の状況を見ないと判断できないケースも多いです。
私(スマイル家族)は保証会社で15年以上勤務し、審査・督促・SVを経験しています。あなたの状況を整理しながら、最適な保証会社選びと通すための戦略をお伝えします。

