賃貸保証会社の審査を受ける際には、必ず1名の緊急連絡先が必要です。緊急連絡先を用意できない方は、残念ながら保証会社の審査を受けることができません。
何故?賃貸保証会社が緊急連絡先にこだわるかと言うと、契約者の家賃滞納があった際に緊急連絡先は回収の生命線になってくるポジションだからです。
このことから賃貸保証会社の『緊急連絡先』というのは
- 『一体どんな役割があるのか?』
- 『どこまでの責任範囲を緊急連絡先になった方は必要とするのか?』
- 『連帯保証人とそもそも何が違うのか?』
Contents
緊急連絡先の役割とは?
賃貸契約における緊急連絡先の役割は非常に重要です。緊急連絡先は、入居者に何か問題が発生した場合や、緊急時に管理会社や大家さんが連絡を取るための手段となります。
具体的には、
- 緊急事態の対応
入居者が病気や事故などで連絡が取れなくなった場合、迅速に対応するための連絡先として機能します。
- 家賃滞納の通知
家賃の支払いが滞った場合、保証会社や管理会社が連絡を取る際の手段となります。
- 契約更新の確認
契約更新時に連絡が取れない場合、緊急連絡先を通じて情報を伝えることができます。
賃貸借契約にとっても緊急連絡先は重要
お部屋を貸す側であるオーナー目線でみても、緊急連絡先がいることは非常に重要です。なぜなら、緊急連絡先は、入居者の安全と生活の安定を確保するために欠かせない要素になるからです。
- 安全の確保
緊急連絡先があることで、入居者が何か問題を抱えた場合でも緊急連絡先を通じて、迅速に対処できる安全が確保されます。
- 信頼構築
入居者が緊急連絡先を提供することで、責任感を持っていることを示し、大家さんや管理会社との信頼関係を築くことができます。
- トラブルの回避
緊急連絡先があることで、契約関連のトラブルを未然に防ぐことができ、スムーズなコミュニケーションが可能となります。
緊急連絡先の選び方
基本的に緊急連絡先に相応しいのは身内の方になってきます。具体的には父・母・兄・姉・子になります。又は親族の方になってもらうのがベストな選択になるでしょう。
但し、身内だからと言って信頼できる方でなければ意味がないと思います。ですので、連絡も取れて責任感がある方にお願いするのが良いでしょう。
賃貸保証会社にとっても緊急連絡先は実はかなり重要な存在!
入居者が連帯保証人なしで賃貸物件に入居できるのは賃貸保証会社の役割です。確かに、そこに賃貸保証会社の存在意義があります。
しかし、賃貸保証会社は必ず「緊急連絡先」を必要としています。また、緊急連絡先についても審査を行う場合があります。
まず、賃貸保証会社も保証契約者に家賃滞納があれば賃貸人(物件のオーナー)や管理会社へ家賃立替を実施していきます。
その後、契約者本人に対して家賃の督促請求を行いますが、必ずしも賃貸保証会社が家主に立替えた家賃を全て回収できるわけではありません。
緊急連絡先の存在は保証会社にとって家賃回収確率をUPさせる役割
中には家賃保証会社が家賃滞納をされた方の家賃金額を回収するのに、相当難儀する案件だって当然あります。
例えば、
- 契約者本人に何度電話をしてもつながらない
- お部屋に訪問しても出てこられない(居留守)
- 毎回ポストに入れる督促手紙や訪問通知書面を見てもらえない
などなど賃貸保証会社を悩ます行為はゴロゴロあります。そんな中、賃貸保証会社が頼りにしたいのが『緊急連絡先』って訳です!
家賃を滞納している本人が捕まらない場合に緊急連絡先へ連絡!
賃貸保証会社から緊急連絡先に連絡が来た場合、基本的には契約者本人が家賃を滞納していると考えてよいでしょう。緊急連絡先に保証会社が連絡する機会は、それほど多くはありません。
この緊急連絡先を頼りに賃貸保証会社は連絡をして、本人の居所を探す手がかりを求めるのです。
緊急連絡先になった『あなた』に賃貸保証会社から連絡が来た場合の対応
賃貸保証会社は契約者が電話連絡に一切でない状況であれば、緊急連絡先へ家賃滞納の状況などを説明して契約者本人とコンタクトを取れる手段を模索します。
少しの情報でも賃貸保証会社は欲しているので、緊急連絡先になった方は協力はしてあげた方が良いのでしょうが、、、。
緊急連絡先に家賃の支払い義務はなし!!
緊急連絡先になった人は、契約者本人が家賃を滞納した際にはある程度関与しなければならないのが役目です。場合によっては、家賃保証会社から頻繁に電話がかかってくることもあります。
ただし、緊急連絡先に家賃の支払い義務は一切ありませんので、ご注意ください。
緊急連絡先と連帯保証人の役割は全然違う!
急に賃貸保証会社から連絡が来て「自分が未納分の家賃を払わないといけないのか」と思うかもしれません。連帯保証人であれば契約者本人が家賃を滞納すると、その責任を負わなければなりません。
しかし、緊急連絡先の役割はあくまで「契約者本人に緊急性を伴う事態が発生」しない限り、関与することはありません。
賃貸保証会社によっては『緊急連絡先』になった方へ審査電話が入る!
賃貸保証会社へ申し込む際、連帯保証人が不要でも緊急連絡先は必須です。保証会社は契約者本人だけでなく緊急連絡先も審査し、場合によっては緊急連絡先に電話連絡を入れることがあります。
そのため、事前に不動産会社に確認しておきましょう。
緊急連絡先への審査電話次第で審査スピードが変わる
緊急連絡先への審査電話次第で審査スピードが変わります。何故なら、家賃保証会社が緊急連絡先に電話連絡を取れないと審査スピードが遅くなることがあるためです。
早期入居を希望する方は、賃貸保証会社の審査が遅れることで希望の入居日に間に合わないこともあります。事前に緊急連絡先に電話連絡が入るかどうかを確認し、緊急連絡先の方にも事前に伝えておくことが重要です。
賃貸保証会社の審査時に記入する緊急連絡先の情報は簡易的
賃貸保証会社の審査申込書には、緊急連絡先の記入欄が非常に簡易的であることが確認できます。
例えば、
- 名前
- 住所
- 連絡先
といった項目が一般的です。身内や友人を緊急連絡先にする場合、契約者本人が簡単に記入できます。そのため、事前に保証会社からの電話連絡があることを伝え忘れることがよくあるので注意が必要です。
賃貸保証会社が求めたい緊急連絡先は身内の方!!
さて、賃貸保証会社は緊急連絡先になる方としてどんな人を好むのでしょうか?なるべくなら申込者の身内の方になってもらいたいのでしょうが、実際のところ、緊急連絡先は誰でもなれます。
知人や友人でも問題ありません。「自分の連帯保証人になってくれ」と頼むのは気が引けるかもしれませんが、「自分の緊急連絡先になってくれ」と頼むのは負担が少ないため、気兼ねなくお願いできるでしょう。緊急連絡先に金銭的な責任はないため、依頼される方も特に心配せずに受け入れて良いと思います。
それでも、友人から「自分の緊急連絡先になって!」と頼まれると多少心配する方もいるかもしれません。しかし、頼む側が事前に緊急連絡先の責任範囲をしっかり説明すれば、問題はほとんどないでしょう。
賃貸保証会社の緊急連絡先は親・兄弟・子がベスト
賃貸保証会社が求める緊急連絡先は、知人や友人よりも契約者本人の身内、いわゆる家族です。知人や友人との関係は年月と共に変わる可能性が高く、連絡が取れなくなることもあります。
そのため、家賃保証会社は緊急連絡先として家族を求めることが多いです。審査申し込み時に身内の緊急連絡先が必要とされる場合もあるので注意しましょう。
緊急連絡先人にあわよくば家賃を払ってもらいたい賃貸保証会社!!
賃貸保証会社の中には、緊急連絡先の人に家賃を払ってもらいたいと考えるところもあります。契約者本人と連絡が取れなくなった場合、賃貸保証会社はまず緊急連絡先に連絡します。この時、緊急連絡先に家賃督促はできませんが、家賃滞納の事実を伝えることは可能です。
知人や友人の場合、「仕方ないな」で終わるかもしれませんが、家族であれば「自分が何とかしなければ」と思い、家賃を立て替えることもあります。賃貸保証会社はこの支払いを拒むことはありません。
賃貸保証会社に加入し、緊急連絡先を家族にしている方は、自分が家賃を滞納すると家族にも迷惑をかけることを忘れないようにしましょう。
緊急連絡先が役立つ場面
実は経験の中で私も、緊急連絡先がいた事で契約者が助かっていた場面をいくつか見てきました。そのエピソード一部をご紹介します。
メモ
Aさんは家賃滞納。電話連絡も一切無視の状態。保証会社もらちがあかないので緊急連絡に連絡。(友人)
緊急連絡先の友人から契約者へ連絡をしていただき家賃支払いを説得。Aさんも観念して支払いを正常に戻す為に保証会社へ連絡。支払いの分割案で着地。
緊急連絡先がいることのメリット
お部屋に住み始めてから、何かしらのトラブルや事故に巻き込まれてしまう可能性だって0ではないと思います。
緊急連絡先を付けておくだけで、何か緊急を伴うことがあった場合には緊急連絡の恩恵を十分に感じることもあるかもしれません。
まとめ
賃貸保証会社の緊急連絡先について、知人や友人よりも家族を推奨する理由やその役割について詳しく解説しました。緊急連絡先に家賃の支払い義務はありませんが、家賃滞納の際には家族が立て替えることもあります。
賃貸保証会社に加入する際は、緊急連絡先を家族にすることで、お互いの関係性を考慮しつつ、責任を果たすことが重要です。契約前に十分な説明と確認を行い、家族にも迷惑をかけないよう心掛けましょう。