不動産賃貸でも売買でも、お部屋を借りたり又は家を購入すると、間に入ってもらった不動産業者に手数料を支払う事になる。
お部屋探しを依頼した先の不動産会社で金額が異なると言う、何とも曖昧な世界がそこにはある。
仲介手数料の計算方法の謎に今回は迫る!!
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不動産賃貸業者へ支払う仲介手数料は1ヶ月が上限と決まっている!
宅地建物取引業で定められている不動産賃貸業者が契約者から取れる仲介手数料は1ヶ月分だ。
これは、月額賃料の1ヶ月分と言う意味で
- 家賃
- 共益費
- 町費
- CATV、その他
これらすべてを含んだ1ヶ月分になる。
もっと簡単に言えば、お部屋を借りた方が大家さんや管理会社に毎月支払う正規の金額だ。
ここでの仲介手数料の計算方法は決して家賃だけの1ヶ月分ではないので注意しよう
不動産賃貸業者によって仲介手数料が異なるのは自分の所で契約してほしいから!
例えば、A社でお部屋を契約したら仲介手数料が1ヶ月分だった。しかし、B社で契約したら仲介手数料が50%だった。と言うのはよくある話だ。
今では、全面的に『ウチは仲介手数料がいくらです』と、不動産賃貸業者のお店でうたわれているからわかりやすいと思う。
中には、仲介手数料の計算方法が衝撃の0円という所もあるから侮れない。
各、不動産賃貸業者はそれだけお客様を確保するのに必死なのだ。確かに、お客様がお店に来てくれなければ売り上げが上がらず淘汰されてしまうからだろう。
仲介手数料が0円の不動産賃貸業者を選ぶデメリット
お部屋を借りる側からしたら仲介手数料の計算方法は、安い方が良いに決まっている。意外にこれがあるかないかで初期費用が大分変わってくる。
しかし、仲介手数料を一切とらない不動産賃貸業者をどこまで信用出来るだろうか?
あくまでもビジネスの観点からみると、仲介手数料を取らない賃貸業者は売り上げの収入源を自ら削いでいるだけだ。
仲介手数料のカラクリ
賃貸に限らず、例えば外食をしにお店に出掛けても、高いものはそれなりに美味いし、安いものもそれなりだ。何かしらのカラクリがあると思うのは不思議ではない。
実は不動産賃貸業者が仲介手数料の計算方法を0円に出来る理由としては、物件オーナーから手数料をもらっているから成り立つのだ。
詳しく説明すると通常、不動産賃貸業者は1件お部屋を決める(契約)すると、入居者から仲介手数料と1ヶ月分、物件オーナーから広告宣伝費として家賃の1ヶ月分をもらうのが一般的だ。
数字にして表してみると
例えば6万円の家賃を契約すると
仲介手数料6万円
広告宣伝費6万円
合計12万円が不動産賃貸業者の収益になる。
しかし、仲介手数料を0円にしてしまうと不動産賃貸業者の収益は広告宣伝費の6万円だけとなる。1件あたりの収益こそ減ってしまうが、インパクトの大きい0円宣伝で件数を稼ごうという事だろう。
決まりの悪いお部屋が集中している
但し、ここには不動産賃貸業者の裏の思惑もあるので注意しないといけない。
仲介手数料0円を打ち出し、件数で稼ごうと通常通り営業してくれればまったく問題ないのだが、残念ながら欲を出してしまう不動産賃貸業者もあるのが現実だ。
入居者から仲介手数料が取れなければ、物件オーナーから取ってしまおうとする不動産賃貸業者もあるからだ。
入居者には別段関係のない話しに聞こえてしまうかもしれないが、これが大ありなのだ。物件オーナーも広告宣伝費は通常1ヶ月分と言うのが慣習化されている為、いくら不動産賃貸業者に2ヶ月分広告宣伝費を出してくれと言われても断る物件オーナーは多い。
しかし、ここで承諾してしまう物件オーナーもいるから厄介なのだ。だいたいは客付けが悪い物件を所有しているオーナーさんに多い。
ちなみに客付けが悪いと言うことは物件に空室が多いと言う事だ。
空室が多いと物件オーナーには家賃収入が入ってこないので、何とか空室を埋めたいと思っている物件オーナーは当然ながら多い。
古い、人気がない物件を持っているオーナーさんにとっては何とか仲介業者に支払う広告宣伝費で不動産賃貸業者をグリップしておきたいのだろう。
不動産賃貸業者に嫌われたらお部屋の紹介すらしてもらえなくなる可能性が大だからだ。
しかし、こんな裏事情はお部屋を借りる人にとっては関係ないと思われるがそうではない。
こんな物件オーナーが多くなると、勿論不動産賃貸業者は広告宣伝を多く支払ってくれる物件しか紹介しなくなる。
その物件が良い物件、悪い物件問わずだ。
お互いの思惑がガッチしているので、誰も止められない。
お部屋探しをしている入居者は、知らず知らずのうちにこんな思惑に付き合わされている事になる。
いわゆる、こんな不動産賃貸業者にあたるとお部屋探しの間口が狭くなっているという事だ。注意しよう。
不動産賃貸業者への交渉で仲介手数料は簡単に安くなる
不動産賃貸業者にお部屋紹介から物件案内までをしてもらい、お部屋を決める直前に仲介手数料の値下げ交渉をしてみよう。
これは、そもそも「仲介手数料0円でやりますよ!」とうたっている不動産賃貸業者には通用しないが、家賃の1ヶ月分や半額の50%頂きますなんてうたっている不動産業者には通用する。
考えてもらいたい。
物件紹介から物件案内まで、一人のお客様にかなりの時間がかかる。そこで、契約直前で仲介手数料の値下げ交渉を不動産業者がされたら、みすみすお客様を他社に逃すよりは収益が減っても自分の所で契約したい思うのは自然の流れだ。
入居者も少しでも仲介手数料が安くなれば儲け物だ。勇気を持って交渉してみよう。
但し、やりすぎは禁物だ。ほどほどの値下げで了承してあげるのもお互いの為だ。
お部屋を借りる際の初期費用の請求書を他社に持ち込む
標題の件は自分で言っておいて申し訳ないが、個人的には好きではない行為だ。
しかし、現実にある話しだから伝えたいと思う。
A社でお部屋を借りようと最終段階に入ると、初期費用の請求書を渡され振り込みを促される事になる。
ここで、請求書を他社に持ち込むと初期費用が下がると言うから驚きだ。同じお部屋なのにもかかわらずこのような現象が起こってしまう。
何故、このような事が起きるかと言うと、やはりここでも仲介手数料の値下げが影響している。
お部屋を借りようと思う人が少しでも、初期費用が安い不動産賃貸業者で契約したいと思う事は決しておかしくない行為だ。ましてや同じお部屋だったらなおさらだ。
見積書を持ってこられた不動産賃貸業者だって、仲介手数料の計算方法を0円にした所で手間がかかってない分、棚から牡丹餅状態だ。
黙っていても、売り上げが発生するからだ。
すべてがすべて、このように上手いこと進まない所も正直、残しつつあるがこのご時世、ほとんどの不動産賃貸業者がやってしまうことだろう。
付け加えて言っておくが、私個人的にはこのような入居者の行為は好きではない。
義理も何もここにはないからだ。