家賃保証会社の審査に落ちた…原因と次で通す方法を“実務者が徹底解説”
「家賃保証会社の審査に落ちました…」「この状態で次の保証会社は通りますか?」
当サイト(スマイル家族)には、毎日のように同じ相談が届きます。
結論から言うと、家賃保証会社の審査に落ちても、まだ打てる手は複数あります。
むしろ大事なのは、「なぜ落ちたのか?」を冷静に整理し、次の審査に向けて戦略を立てることです。
本記事では、賃貸保証・管理会社での実務経験をもとに、
- 家賃保証会社の審査に落ちる典型パターン5つ
- それぞれの原因・次で通すための具体的な対策
- 全保連・日本セーフティー・Casa・エポス・オリコなど保証会社ごとの実務的な特徴
- 同じ物件で再チャレンジできるケース・できないケース
- 審査通過率を上げるためのチェックリストと、プロに相談すべきタイミング
「ネット記事を読んでも自分のケースに当てはまっているか分からない…」という方に向けて、
現場での肌感をそのまま言語化してお伝えします。
Contents
この記事の目次
- 1. 結論:審査に落ちる理由は「5パターン」だけ
- 2. そもそも家賃保証会社の審査はどう見ているのか
- 3. 審査に落ちた原因パターン別チェックと対策
- 4. 保証会社の種類と「厳しさ」の違い
- 5. 主な保証会社ごとの実務コメント
- 6. 審査に落ちたあと「同じ物件」でできること
- 7. 次で通すためのチェックリスト
- 8. 家賃保証審査でよくある質問(FAQ)
- 9. まとめ:一人で抱え込まないでください
1. 結論:審査に落ちる理由は「5パターン」だけ
まず最初に、15年以上の実務経験からお伝えしたいのは、
「審査に落ちるパターンは、ほぼ決まっている」ということです。
よくあるのは、次の5つです。
- 家賃負担率が高すぎる(家賃が収入に対して重い)
- 勤務形態・勤続年数の問題(無職・短期・不安定)
- 過去の家賃滞納・代位弁済などの事故情報
- クレジットカード・ローンの返済遅延(信用情報の問題)
- 保証会社の種類・選び方が合っていない
このどれか(もしくは複数)が重なった結果、
審査の「ボーダーライン」を超えられずに落ちてしまうケースがほとんどです。

2. そもそも家賃保証会社の審査はどう見ているのか
「審査に落ちた」と聞くと
「人間性を否定されたようでショックだった…」という相談も非常に多いです。
ただ、実務上の審査は人格の評価ではなく、あくまで「数字」と「履歴」です。
ざっくり言うと、次の3つを見ています。
- ① 毎月の収入に対して、家賃がどのくらいの割合か(家賃負担率)
- ② 収入が今後も続きそうか(勤務先、勤続年数、職種など)
- ③ 過去のお金のトラブル履歴(家賃/クレジット/ローンなど)
ここに、「どの保証会社なのか(信販系か、独立系か)」という要素が加わります。
信販系は信用情報(クレカ・ローンの履歴)をかなり重視しますし、
独立系は「家賃と収入のバランス」「過去の家賃滞納歴」を強く見ます。

3. 審査に落ちた原因パターン別チェックと対策
ここからは、先ほどの5パターンを1つずつ、
「どんな人が当てはまりやすいか」「どうリカバリーするか」まで踏み込んで解説します。
パターン1:家賃負担率が高すぎる
家賃審査で最も重要なのは「家賃負担率(家賃 ÷ 手取り収入)」です。
実務上の目安として、次のラインをイメージしてください。
- 25%以内 … 通りやすい(多くの会社が許容)
- 30%前後 … ギリギリ。その他の条件次第
- 35%以上 … 原則NGになることが多いゾーン
例えば、
- 手取り 18万円で、家賃 8万円 → 44%(かなり厳しい)
- 手取り 24万円で、家賃 8万円 → 33%(保証会社や物件による)
このケースでは、属性が良くても“家賃そのもの”が重すぎて落ちることが多いです。
対策:家賃を下げる or 条件を補強する
- 家賃を1〜2万円下げた物件を検討する
- 勤務先や収入が上がるタイミング(転職後・昇給後)を待ってから申し込む
- 親族の連帯保証人をつけ、総合的な支払能力を示す
「どうしてもこの物件に住みたい」という気持ちは分かりますが、
生活が回らなくなるラインまで家賃を上げてしまうと、その後の滞納リスクが一気に高まります。
いったん冷静に「家賃 − 必要経費 − 返済」を差し引いた残りを見直してみてください。
パターン2:勤務形態・勤続年数の問題
審査では「仕事がどれだけ安定しているか」も重視されます。
例えば、次のような場合はマイナス評価になりやすいです。
- 勤続3ヶ月未満の転職直後
- 派遣社員・日雇い・短期アルバイト
- 無職扱い(求職活動中・開業準備中で収入がまだない)
対策:証拠書類で「継続性」を補強する
- 内定通知書・雇用契約書を提出する
- 勤続年数が短くても、過去の職歴を説明して「就労自体は安定している」ことをアピールする
- 親や兄弟など、職業・収入が安定している人に連帯保証人として加わってもらう
「無職だから絶対にムリ」というわけではなく、
今後の収入の見通しをどれだけ“数字で説明できるか” が大きなポイントです。
パターン3:過去の家賃滞納・代位弁済などの事故情報
過去に、
- 家賃滞納が長期化した
- 保証会社に代位弁済をしてもらった
- 退去時に修繕費などでトラブルになった
といった履歴があると、同じ系統の保証会社では落ちることが多いです。
対策:時間経過・完済・別タイプの保証会社を組み合わせる
- 過去の滞納分を完済しているかを確認する(完済証明があればなお良い)
- トラブルが2〜3年以上前であれば、柔軟な保証会社を選ぶことで通るケースも
- 同じ系列の保証会社ではなく、別タイプ(信販系 ⇔ 独立系)を検討する
なお、過去の滞納・代位弁済の影響はケースバイケースなので、
「この状態でも通る可能性がある保証会社はどこなのか?」は、
個別相談で状況を伺った上でお伝えするようにしています。
パターン4:クレジットカード・ローンの返済遅延(信用情報の問題)
信販系の保証会社(エポス・オリコフォレントインシュアなど)は、
CIC・JICCといった信用情報機関のデータを使って審査を行います。
例えば、
- クレジットカードの支払い遅延(数ヶ月)
- 携帯本体代金の滞納
- 消費者金融からの借入や返済遅延
- 任意整理・自己破産などの債務整理
こうした履歴があると、信販系はかなり通りにくくなります。
逆に信用情報がきれいであれば、収入が平均的でもスムーズに通ることが多いです。
対策:信用情報に自信がない場合は「信販系」を避ける
- CIC・JICCで自分の信用情報を取り寄せて確認する
- 金融事故が残っている期間は、信販系ではなく独立系保証会社を使う物件を選ぶ
- 可能な範囲で借入を整理し、「返済を継続している実績」を積み上げる
パターン5:保証会社の種類・選び方が合っていない
同じ人でも、
- A社では審査に落ちたのに、B社ではあっさり通った
- 信販系はダメだったが、独立系なら通った
といったケースは珍しくありません。
これは、保証会社ごとに「得意な属性」が違うからです。
このあとの「保証会社の種類」「会社別コメント」のパートで詳しく触れますが、
ざっくり言えば、次のイメージで考えると分かりやすいです。
- 信販系 … 信用情報に自信がある人向け(クレカ・ローンの履歴がきれい)
- 独立系 … 家賃負担率や収入を総合的に見てくれる。属性に不安がある人向き
- 地域・中堅系 … エリアや管理会社との関係で柔軟に見てくれることも
「自分の属性」×「保証会社のタイプ」がハマると、
それまで落ち続けていた人でも一気に通ることがあります。
4. 保証会社の種類と「厳しさ」の違い
ここで一度、保証会社の大まかな分類を整理しておきます。
① 信販系保証会社
例:エポス、オリコフォレントインシュア など
- クレジットカード会社・信販会社が母体
- 信用情報機関のデータを使って審査する
- クレカ・ローンの遅延があると通りにくい
- 逆に信用情報がきれいならスムーズに通る
② 独立系保証会社
例:全保連、日本セーフティー、Casa など
- 家賃保証を専門にしている会社
- 家賃負担率や勤務先などを総合的に見て審査する
- 会社によって「審査の厳しさ」「滞納時の対応」がかなり違う
③ 地域・中堅系保証会社
例:アーク賃貸保証、Jリース など
- 特定のエリア・管理会社と結びつきが強い
- 審査や対応が「地域の慣習」に左右されることも
- 柔軟に見てくれるケースもある一方、審査の読みにくさもある
「どのタイプが一番いい」という話ではなく、
あくまで“あなたの状況と相性がいいかどうか”が大事です。
5. 主な保証会社ごとの実務コメント
ここからは、当サイトへの相談や現場での経験をもとに、
お問い合わせの多い保証会社について、できる範囲で実務的なコメントを整理します。
※あくまで「現場での傾向」であり、
すべての物件・担当者に当てはまるわけではありません。
◆ 全保連
- 審査の厳しさ:やや厳しめ
- 滞納後の対応:手続きが早く、法的な流れもきちんと踏む印象
全保連は「独立系の中では審査が厳しめ」という肌感があります。
家賃負担率・勤続年数・収入の安定性を重めに見てくる印象で、
他社なら通る属性でも、全保連だと落ちることがあります。
滞納後は、電話・書面・法的手続きの流れがしっかりしていて、
会社として「トラブルを長引かせない」方向で動いている印象です。
近年はコンプライアンス重視の傾向が強く、
「昔に比べておとなしくなった」という現場の声も増えています。
◆ 日本セーフティー
- 審査の厳しさ:比較的ゆるい(通りやすい部類)
- 滞納後の対応:連絡スピードが早めで、書面・電話がしっかり来るタイプ
日本セーフティーは、審査が通りやすいという声が多い会社です。
アルバイト・パート・勤続年数が短い方でも、
家賃負担率が許容範囲なら柔軟に見てくれるケースがあります。
一方、滞納後は電話・書面などの連絡が比較的早めで、
人によっては「やや強く感じた」という相談もあります。
実際には物件オーナーや地域、担当者のスタイルにも左右される部分です。
◆ Casa(カーサ)
- 審査の厳しさ:比較的ゆるい
- 滞納後の対応:標準的〜やや柔らかめ
Casaは「審査が比較的ゆるめ」という印象があり、
属性に自信がない方や初めて一人暮らしをする方でも通りやすいケースが多いです。
滞納後の対応はバランスがよく、
電話 → SMS → 書面という流れで淡々と必要な連絡をするタイプ。
強すぎる・ゆるすぎるといった極端な相談は少ない印象です。
◆ エポス(エポスカード保証)
- 審査の厳しさ:信販系のため信用情報を重視(やや厳しめ)
- 滞納後の対応:スマートで事務的、強い督促の相談は少なめ
エポスは「信販系」らしく、
クレジットカード・ローン・携帯本体代などの支払い履歴(信用情報)を重視します。
任意整理・自己破産・複数借入などがあると審査が通りにくい傾向があります。
滞納対応は、電話や書面を含めスマートで事務的な印象です。
強い口調や頻繁な訪問といった相談は比較的少なく、
きちんと話をすれば冷静に対応してくれる会社です。
◆ オリコフォレントインシュア
- 審査の厳しさ:信販系として信用情報をしっかり見る(厳しめ)
- 滞納後の対応:電話・書面中心でスマートな印象
オリコもエポスと同じく信販系で、
クレジット・ローン・携帯代などの遅延があると審査が厳しくなる傾向です。
一方で、信用情報がきれいであれば、収入が平均的でもスムーズに通ることが多いです。
滞納後は、電話・SMS・書面による連絡が中心で、
対応自体は事務的・スマート。
トラブル相談も「審査落ちの理由」に関するものが多く、
対応面でのクレームは多くありません。
◆ アーク賃貸保証
- 審査の厳しさ:比較的ゆるい(通りやすい)
- 特徴:地域・中堅系として、東北エリアなどで強い
アーク賃貸保証は、審査が比較的通りやすい中堅系保証会社という印象です。
地方エリア・東北エリアでのシェアが高く、
管理会社との連携も含め「地域密着で頑張っている」タイプと言えます。
トラブル相談も多くはなく、
「このエリアでよく使われる保証会社ってどんな感じ?」という
事前相談が中心です。
◆ Jリース(ジェイリース)
- 審査の厳しさ:まちまち(ケースバイケース)
- 滞納後の対応:以前は強めという声もあったが、近年は落ち着いた印象
Jリースは、審査の振れ幅が大きいという特徴があります。
属性や物件との相性、管理会社との関係によって、
通るケースと通らないケースの差が出やすい印象です。
滞納対応については、以前よりもコンプライアンスが重視されており、
現在は標準的な電話・書面中心の対応というイメージです。
強いクレームは少なく、「審査基準が読みづらい」という相談が中心です。
6. 審査に落ちたあと「同じ物件」でできること
よく聞かれるのが、
「同じ物件で、別の保証会社に変えて再チャレンジできますか?」という質問です。
ケース1:物件側が複数の保証会社を用意している場合
最近は、1つの物件で
「A社がダメならB社」「B社がダメならC社」というように、
複数の保証会社と提携している管理会社もあります。
この場合は、
- 落ちた保証会社とは別の会社で再審査
- 信販系 → 独立系、独立系 → 別の独立系 など
という形で、同じ物件でも再チャレンジできる可能性があります。
ケース2:保証会社が完全に固定されている場合
一方で、「この物件はこの保証会社だけ」と決めている物件もまだまだ多いです。
この場合、審査に落ちてしまうと、
- 同じ保証会社での再チャレンジは基本的に不可
- 物件側が保証会社を変えてくれない限り、同じ物件での入居は難しい
というケースがほとんどです。
不動産会社への伝え方
同じ物件で別の保証会社を試したい場合は、
不動産会社に対して、
- 「別の保証会社で再審査してもらうことはできますか?」
- 「信販系ではなく、独立系の保証会社に変更はできますか?」
といった形で、具体的にお願いしてみるのがポイントです。
不動産会社によっては、オーナーと相談のうえ柔軟に対応してくれるケースもあります。
7. 次で通すためのチェックリスト
次の審査に進む前に、以下のチェックリストを一度見直してみてください。
◆ 属性面のチェック
- 手取りに対する家賃負担率は30%以内に収まっているか?
- 勤続年数は少なくとも半年〜1年以上あるか?(短い場合は説明できるか?)
- 無職の場合、「いつ・どこで・どれくらいの収入が見込めるか」を説明できるか?
◆ 信用情報・過去の履歴のチェック
- クレジット・ローン・携帯本体代の支払い遅延はないか?
- 過去に任意整理・自己破産をしている場合、その完了時期を把握しているか?
- 過去の家賃滞納・代位弁済について、経緯を説明できるか?
◆ 保証会社選び・物件選びのチェック
- 今まで使っていた保証会社と種類の違う会社を使う物件を選べているか?
- 「信販系は厳しそう」と感じるなら、独立系・中堅系も視野に入れているか?
- 家賃を1〜2万円下げた物件を候補に加えているか?
こうした整理をした上で、
「この条件でどの保証会社・物件なら通りやすいか?」という相談をいただければ、
ココナラ経由でかなり具体的なアドバイスが可能です。
8. 家賃保証審査でよくある質問(FAQ)
Q1. 一度審査に落ちた保証会社で、もう一度申し込めますか?
基本的には同じ条件・同じ物件での再審査は難しいと考えてください。
ただし、収入や勤務先が大きく変わった/連帯保証人がついたなど、
「条件が大きく改善された」場合は、再審査に応じてもらえることもあります。
Q2. 保証会社のブラックリストは存在しますか?
各保証会社が自社内で過去の滞納・代位弁済の履歴を管理しているのは事実ですが、
「保証会社同士でブラックリストを共有している」という意味での“共通ブラックリスト”は
少なくとも公には存在していません。
ただし、信用情報機関(CICなど)を共有している信販系保証会社同士は、
間接的に似た情報を見ることになります。
Q3. 家賃保証の審査に落ちると、クレジットカードの審査にも影響しますか?
一般的に、家賃保証審査の結果がそのままクレジットカード審査に影響することはほぼありません。
ただし、家賃保証の審査で「信用情報の事故」が原因で落ちている場合、
その事故情報自体がクレジットカード審査にも影響している可能性はあります。
Q4. 無職でも家賃保証の審査は通りますか?
完全に収入がない状態ではかなり厳しいですが、
以下のような条件があれば、通る余地が生まれるケースもあります。
- 内定済み(入社日が決まっている)
- 年金収入や不動産収入など、定期的な収入がある
- 親や兄弟など、安定した収入のある連帯保証人がつく
Q5. 審査に落ちた理由を保証会社に教えてもらえますか?
多くの保証会社は、審査基準を外部に開示していません。
そのため、「審査結果についてはお答えできません」とだけ伝えられるケースが一般的です。
実務上は、不動産会社を通じておおまかな理由を教えてもらえることもあります。
9. まとめ:一人で抱え込まないでください
家賃保証会社の審査に落ちると、
「自分はどこにも住めないのではないか」と不安になる方が本当に多いです。
ですが、実務の現場にいる立場からお伝えすると、
「審査に落ちた=人生終了」ではまったくありません。
多くの場合、
- 家賃設定を少し見直す
- 保証会社のタイプを変える
- 連帯保証人を検討する
- 物件選びの優先順位を整理する
といった現実的な調整で、次の審査を通すことは十分可能です。
逆に、情報が多すぎるネットの中で
「自分のケースに当てはまる情報」を見つけるのはかなり難しいです。
「今の状態で何がネックになりそうか?」
「どの保証会社・どんな物件が現実的か?」
といった部分を個別に整理したい方は、
下記からお気軽にご相談ください。
家賃保証・審査・滞納でお悩みの方へ
スマイル家族では、家賃保証や審査、滞納トラブルについて、
あなたの状況に合わせた具体的な通過ルート・リスク回避策をお伝えしています。
「ネット記事だけでは不安」「自分のケースに当てはめて整理したい」という方はご利用ください。
※ お急ぎの方は「希望時間帯」も添えていただければ、可能な限り早めに対応します。
